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【コスモとスバルのドラッグなはなし】No18 「3800年の都」
中国でコロナウイルスによる肺炎の犠牲者が2002年のSARSを超えたとの報道がありました。
当時も今回とは型のちがうウイルスが原因でしたが、日本での流行を防ごうと、大騒ぎだったのを覚えている方がどのくらいいらっしゃるでしょうか。
これだけ旅行者やビジネスの往来が激しいグローバル社会で、水際で防止することは不可能に近く、ワクチンが開発されるまでは、結局はひとりひとりがうがいや手洗い、マスクなどでリスクを少しでも減らすこしかなさそうです。インフルエンザ防止にもなりますし。
今やすっかり有名になってしまった、中国の武漢市。日本のメディア報道で、何やら野生のゲテモノばかり食べているとんでもないひとびとの巣窟のようなイメージがつくられてしまいました。
筆者は過去この街を何度も訪問していますが、実態は長江(揚子江)沿岸に3800年(!)の歴史を持つ中国文明の原点の街のひとつ。いまや中国中部有数の近代都市です。新幹線の巨大な駅もあり、こから東西南北に幹線が走っている、日本でいえば名古屋のような中核都市。
たぶん住民のみなさんは、「なんでここでこんなことが」と思いながら、外出もできず、不自由な生活を送っていると思うと、心が痛みます。
人類の歴史は、いわば疫病と医学・薬学の戦いの歴史。そして勝ったからこそ、現在の繁栄があるので、ここは囲い込みや偏見・差別ではなく、英知を結集して、一日も早くワクチンを開発してほしいと祈るばかりです。(P)
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