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【コスモとスバルのドラッグなはなし】No.37 長崎の鐘
今月初めに、Go Toキャンペーンに便乗して、長崎に旅行してきました。
修学旅行以来数十年ぶりで、昔の記憶もほとんどなく、むしろ新鮮な感覚。
昨年旅したポルトガル、スペインとの歴史的なつながりの残り香が感じられて、ココチよかったのが印象的でした。
フランシスコ・ザビエルが布教活動を始めたのち、平戸から長崎はキリスト教文化と貿易の盛んな地域として発展します。
宣教師たちが布教するうえで役立ったのは、難しい教義よりもまず、南蛮渡来の時計や望遠鏡等(今でいうハイテク製品ですね)で領主や豪族の協力を引き付けるのが効果的だったと司馬遼太郎の紀行文にもありました。
また、平民に対しては、病気やケガに対する医学、薬学知識、教会を中心とした慈恵院などにおける医療行為が、信頼と尊敬を集め信者拡大に役立ちました。
特に外科、眼科、薬でいえば膏薬(湿布)の類が、当時、漢方よりも効果の面で圧倒的に優れていたといいます。
ポルトガル、スペイン発の南蛮・紅毛医学から江戸時代、オランダに通商相手が変わり、蘭法医学になってからも、長崎(出島)は先端医術地域であり、江戸後期のシーボルトの活躍につながります。
気のせいか、旧市街には大手ドラッグストアより小さな薬局が道路沿いに多い気がします。
小さくても西洋医学興隆の地であることがどこか誇らしげなたたずまいでした。(P)