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【コスモとスバルのドラッグなはなし】 No14 「才能か努力か」

2020/01/05

年が変わりましたが、前回につづき、スポーツ遺伝子の話です。(お正月特別版なので、少し長編です)

オリンピック、パラリンピックを来年に控え、トップアスリートがしのぎを削っていますが、強化方法として、科学的トレーニングや分析手法を取り入れるケースが増えています。

そのなかの一つが、遺伝子分析。


口の中を軽くひっかいてとった粘膜を分析する技術がすでに確立していますが、その遺伝子のうち、20数種類が運動能力に関係するものといわれています。

俊敏性や持続力、柔軟性はもとより、疲労からの回復、筋肉強度のほか、判断力、集中力などメンタルな面も。

面白いのは、単純作業でもやる気快楽ホルモンのドーパミンが生成されるタイプと、そうでないタイプ。

生成される人は、コツコツ基本練習に耐えられる。そうでない人は練習よりも、本番で実力を発揮する、「天才型」になる可能性あり。

これら分析結果をもとに、専門のトレーナーや栄養士が、選手に最適なメニューをカスタマイズするビジネスが、プロスポーツ中心に浸透しつつあるんだそう。

オリンピック代表候補も数多くとりいれています。


「選手が競技に不向きといわれたらどうするの」「遺伝子だけできめつけるんじゃ、スポーツはおもしろくない」「プライバシーはどうなるの」という声がもちろん聞こえますが、ロシアや中国と違い、日本では基本的に選手の希望を尊重し、競技の変更を迫るのではなく、その競技で本人がよりよいパフォーマンスをだせるような、強化のトレーニングや栄養(食事、プロテインなど)をデザイン。

プライバシー問題は、もちろん厳正に管理しなければなりません。本人の了解なくしては利用できないのは、もちろんですし、政府のガイドラインはもとより、ビジネス倫理性がもとめられる。


もうひとつ、思わぬ効果と思ったのは、元トルシエジャパンの森岡氏(現清水エスパルスヘッドオブコーチング)と話したとき。

Jリーグ各チームは、ジュニアの応募をするとき、実技テストを行いますが、最後に採用可否に迷った選手に対して、場合によっては親の競技歴を見ることもあるそう。

より客観的に遺伝子データを見ることができれば、判断の根拠になるし、親御さんに当落の説明をするときの説得力があるのでは。とのこと。

子供たちにとっても、自分の強化すべきポイントがわかれば、その練習に集中して励むことができるかも。

まだまだ、世の中一般には知られていなかったり、誤解もある技術ではありますが、アスリートがより楽しく、より長く競技することに、役立つように、進歩してほしいものです。


10月にHPとともに開始した本ブログです。今年もネタのつづく限りがんばりますので、よろしくお付き合いください。今年もよろしくお願い申し上げます。(P)